4. 移動手段、遊びの拠点、仕事場、交流の機会…マルチな役割を持つ「えだまめ号」

5. 大きな夢へ向かうために、さらにさまざまな場所へ

実際に乗ってみると、運転席の位置が高い上に、フロントが出っ張っていないので見通しがよく、思いのほか怖くはありませんでした。今では、小さい車に乗ると地面が近くて逆に怖いくらいです（笑）。

塗装にはタカラ塗料の「グリーンソイビーンズ」を使用。このカラーが「えだまめ号」らしさになりました。はけとローラーを使い、1人で5日ほどかけて全塗装しました。その後、なんと「えだまめ号」はタカラ塗料が主催する「第4回刷毛塗全塗装　カーメイクアップコンテスト2021」で第1位に輝きました。

北海道の寒さに耐えられるよう、車内の床は純正シートをはがし、床の形に合わせてカットした断熱シート、スタイロフォーム（ポリスチレンフォームの断熱材）、OSB合板（木質ボード）を順に重ね、その上に人工芝を貼って仕上げています。壁と後方ドアは内張りをはがしてグラスウール（アクリアマット）を充填しています。

内張りには木目シートを貼りました。天井も内張りをはがして断熱シートを貼り、内張りには大好きなニジマス柄をスプレー缶で塗装しました。かなりニジマスっぽさが出ていて、お気に入りの部分です。

北海道での冬の車中泊では寒さ対策は死活問題です。「えだまめ号」は、床と壁の断熱はしっかりしましたので、電気毛布があればなんとか寒さをしのげましたが、もっと快適に車内で過ごしたいと思い、車用のFF式ストーブを取り付けました。

吸排気の管を通すために車体に穴を開けるのは本当に勇気がいりましたが、取り付け完了してストーブをつけると、真冬でも半袖半ズボンで平気なくらいの暖かさになりました。ただ、雪で吸排気口が埋まってしまわないように注意が必要です。

ベッドとして使うときは広々、そうでないときはコンパクトになるよう伸縮式ソファーベッドを車内に合わせて設計しました。ベッドの下に、釣りの道具、車中泊に必要なもの、充電器などがすべて収納でき、車の中がすっきり。

最初の頃は自作した折り畳み式の小さなテーブルを使っていましたが、もっと使いやすくならないかと考え、車の壁に取り付ける形の折り畳みテーブルを作りました。テーブル面も広く、使わないときは壁と一体となってじゃまになりません。仕事に食事にと車内で過ごす時間がより快適になりました。

車中泊をするとき、外からの視線を遮るのは大切です。伸縮式ののれん棒をフック付き磁石に結束バンドで固定したもので遮光カーテンを吊るしています。カーテン以外は100円ショップの商品を使用しています。